youtubeをダラダラ見る。夜勤前のルーティーン。特にお気に入りのyoutuberがいるわけでもない。4.7インチの液晶に流れる画と音に、ただただ身を委ねる時間。
おすすめに出てきた動画を見て驚いた。
アレクサって何?
流行りの電子機器についての私の知識は、7年ほど前から止まっている。ガジェットという言葉も最近知った。
「人とこんなにスムーズに会話できる機械があるんだ。」

と、思いながら検索してると、アラームが鳴った。体を起こし、パーカーに首を通す。酸化しきった珈琲を一口含み、タバコ・ライター・家の鍵をポケットに。
- 安かったら買ってみようかな
- ちょっと欲しい
- でも、高いやろな。
そんなことを考えながら、自転車を漕ぐ。タイムカードを押す。客に頭を下げる。
AM3:00 洗い物を終えて、客足も止まり始める時間。

マジか。予想してた10分の1以下の価格。コロナ給付金。勢いでポチりかけたが、入店チャイムが鳴った。
一旦、冷静になりアプリを閉じる。いろいろ検索して分かったのは、
どうやら、こういうことらしい。
人間と自然な会話ができるAI機器が、4,980円。信じた自分はアホやなーと落胆したと同時に、もう1つ新たな、そしてさらに強烈な興味が湧き上がる。
こんびにこって人すげー。
あらかじめ、こんびにこさんが書いたテキストを設定したタイミングで読み上げてるってことやんな?
だとしたら・・・
パイプ椅子を一定のリズムで軋ませ、1人でぼそぼそつぶやく。普段は4G回線で動画を見ることなんてまずしないのに、

5時間ほど前に見た動画に戻る。

動画を並べ替え、時間の許す限り閲覧。やっぱりすごい。
同じ人物が撮ったとは思えない画角・編集・音質。理由は恐らく、素人さを演出するためだと思う。
あくまでも、偶然。ハプニング的に撮れた映像。それを頑張ってyoutubeにアップしてみた感。
もし仮に、アレクサの動画がコーヒーの動画のように作られていたら?美しいカット割り・オシャレなテロップ・クリーンな音声。
「人とこんなにスムーズに会話できる機械があるんだ。」
「えっ?このアレクサ暴走しすぎじゃねw」
こんな反応は生まれにくいはず。なぜなら、嘘が臭すぎるから。やり方は分かんねーけど、造ったんだろ?どうせ合成だろ?という疑念に、面白いアイデアが殴り殺されてしまう。
手ブレしまくりの1カット・覚えたてのテロップ編集・ホワイトノイズだらけの音声。
あえての素人丸出し感を出すことで、生まれてきた我が子(アレクサと会話するという彼のアイデア)をヤラセを過剰に嫌う空気から、守り、育てる。
そんな愛情を感じました。
動画作成について詳しくないので、最後にテキトーなことを言いますが、アレクサの音声を別録りで、あとから映像に当て込んでいるのであれば、
- アレクサとオシャレなバーで誕生日パーテイー
- アレクサの親に会いに行く(シアトル?)
- アレクサとドライブデート
こんな企画も見てみたいです。素晴らしい作品をありがとうございました。これからも楽しみにしてます。
P.S.
アレクサを相方にする。このアイデアは何にインスピレーションを受けたんだろう。パッと思いつくのは陣内智則だけど。めっちゃ気になるわー。